10年前と比べるとドル円は29%円安になっている、6月には10年前と比べて46%円安になっていたのでそこからは円高になったといえるだろう
2022年1月に米国の利上げが始まるまではドル円ほぼ横ばいだが日経平均は64%上昇している、円安ブーストが無くなれば純利益の上昇は鈍るだろうがそれで日経平均の上昇が止まることはないだろう
1ドル100円でも日経平均は上がってきたという話
さてドル円だが俺は円高を想定している、何故かというと米国が利下げをしているからだ
シンプルな理由だがこれ以上の理由はない、ドル円は米国の事情で動く、日本の影響は一部の例外を除いてなんの影響もない
一部の例外というのは日本による為替介入だ、これだけは日本の動きで為替が動く
植田総裁が0.25%に利上げしたところでいきなり20円の円高になったが、これはきっかけでしかない
米国が利下げを行うという話は6月には「利下げはやるはず、焦点は0.25か0.5か」という状態だったはず、円高に動くタイミングを図っていただけだ
石破ショックで146円から142円の円高になったのもタイミングを伺っていただけで、どっかのタイミングでくるものだった
米国は0.5%利下げして金利を5%まで下げた、日本は上げたといっても0.25%
依然として差は大きいが米国がどんどん利下げしていくならドル円はそれを織り込んで動く
日本もどんどん利上げしていくなら話は変わるがやっても0.5%とかそのへんだろう、誤差みたいなものだ
個人的な焦点は米10年金利がどこまで下がるかに注目したい、つまり日米金利差だ
現状では金利差は2.9%
ドル円と日米金利差は様々なところが統計をとっているので見ていこう、日本がYCCで10年債の値動きを制限していたので2年債で見ていたところもあるが本来は10年債で見るものだ
このように様々なところが集計してくれている
今の金利差で1ドル90円までいっているところがあるが、このあたりは日本が貿易黒字だったので割り引いて考えたほうがいい
なんで貿易赤字になったというと震災以降、原発を停止して大量の原油を輸入しているからだ
原発再稼働が進めば原油輸入も減り貿易黒字になる、そうなると実需の円買いによりいっそうの円高が想定される
とはいえ今は貿易赤字、赤字になってからの動きを見るべきだろう
というわけで赤字になって以降のドル円を見ていくと今の金利差だと129円になる、今の水準から10%は円高になる余地があるというわけだ
とはいえ一回動き出すと適正値では収まらない、行き過ぎた円高になって為替介入が入るまでは続くだろう
米国のドットチャートを見てみよう
今年中にあと0.5%利下げして4.5%あたり
来年(2025年)には更に利下げして3-3.5%あたり
2026・2027年には2.75%
長期的には2.5-3%あたりで落ち着く予想らしい
米長期金利もこのドットチャートの通りに動いている、もっとも俺は米国は失業者急増からの緊急利下げをするコースにいく可能性はまだ残ってると見ている
コロナショックの時は緊急会合を開いて1.5%の利下げをしたことを俺は覚えている